レッツ・ダンス
フィギュアスケートの話です。 書き始めたばかりなので、温かく見守ってください。
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アヤメと優/レッツ・ダンス(#4)
スケート場のレストランでジャージを着た少年と少女がジュースを飲みながら話をしている。二人とも幼い顔をしているが、座っていてもかなり長身なのが分かり、脚もすらりと長い。
「あのオリンピックを生で観たなんて、羨ましいわ」
「本田さんはエキジビジョンの間、各選手の個性、武器、演技のポイントを俺に教えてくれた」
「エキジビジョンの最後はトゥクタミー選手だったよね」
「あのオリンピックを生で観たなんて、羨ましいわ」
「本田さんはエキジビジョンの間、各選手の個性、武器、演技のポイントを俺に教えてくれた」
「エキジビジョンの最後はトゥクタミー選手だったよね」
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エキジビジョン/レッツ・ダンス(#3)
食事が終わると、本田さんは僕をホテルに連れて行ってくれた。エキジビジョンが始まるまで僕は本田さんの部屋で待つことになった。本田さんはお菓子とジュースを用意して、テレビをつけてくれた。本田さんが出かけると、僕はベッドに横になった。フワフワで気持ちがよくて、眠ってしまった。氷の上をスイスイとすべっている時に本田さんに起こされた。
秘密を教えてよ/レッツ・ダンス(#2)
「パパかママは?」
本田さんは僕に優しく聞いてくれた。
「いない」
「いないって…迷子だね」
「違う」
「迷子だろ」
「違う」
「よし、分かった。じゃあ、確かめさせてくれ。いいね」
「いいよ」
「じゃあ、事務所に行ってみよう。迷子だったら届けが出てるはずだ」
「ふーん」
「君、名前は?」
「しらゆきゆう」
「嘘じゃないね」
僕はリュックからパスポートを出して本田さんに渡した。
「白雪優君か。嘘じゃないことは分かった。疑って、ごめんね」
「いいよ。許す」
本田さんは僕に優しく聞いてくれた。
「いない」
「いないって…迷子だね」
「違う」
「迷子だろ」
「違う」
「よし、分かった。じゃあ、確かめさせてくれ。いいね」
「いいよ」
「じゃあ、事務所に行ってみよう。迷子だったら届けが出てるはずだ」
「ふーん」
「君、名前は?」
「しらゆきゆう」
「嘘じゃないね」
僕はリュックからパスポートを出して本田さんに渡した。
「白雪優君か。嘘じゃないことは分かった。疑って、ごめんね」
「いいよ。許す」
いつまでも息づくリズム/レッツ・ダンス(#1)
スタンディング・オベーション。冬季ロシア・オリンピックのフィギュアスケート会場は割れんばかりの拍手に包まれた。観客全員が高橋大選手の演技に感動していた。当時5歳だった俺の横ではママが笑顔で涙を流していた。俺も感動して、興奮していた。4回転サルコウ+3回転+3回転のコンビネーション、4回転ルッツ、トリプルアクセルすべてがクリーンに決まっていた。スピード感あふれるスパイラル。スピンもとても綺麗だった。そして、あのステップ!音楽が終わった後も、小さかった俺の体はリズムを刻んでいた。この先、俺の中でいつまでも息づくリズム。