レッツ・ダンス
フィギュアスケートの話です。 書き始めたばかりなので、温かく見守ってください。
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第一部『スノーホワイト・ボーイ』 完/レッツ・ダンス(#46)
優が回転しながらほぼ真上に高く跳び上がった。会場は静まり返り、ざわつき、爆発的な歓声が起きた。
「本田さん、今のは」
「6回転アクセルです」
歓声の中、優はリンク中央で止まり、ポーズをつけようとして崩れ落ちる。
「すいません」
本田は放送席を立ち、優の元へと急ぐ。
ジョニー・ウィアードが優に声をかけているが、優はぴくりとも動かない。
「どうだ?」
本田の問いにジョニーが答えた。
「息はしてるけど、完全に気を失っちゃってる」
「無理するからだ」
優は本田とジョニーに付き添われて係員によってリンクから運び出された。観客がざわつく中、最終滑走者エステファン・ランビエールがリンクに現れた。ランビエールが体を温めるために滑り出したとき、場内放送が流れた。
「白雪選手は失格となりました」
「本田さん、今のは」
「6回転アクセルです」
歓声の中、優はリンク中央で止まり、ポーズをつけようとして崩れ落ちる。
「すいません」
本田は放送席を立ち、優の元へと急ぐ。
ジョニー・ウィアードが優に声をかけているが、優はぴくりとも動かない。
「どうだ?」
本田の問いにジョニーが答えた。
「息はしてるけど、完全に気を失っちゃってる」
「無理するからだ」
優は本田とジョニーに付き添われて係員によってリンクから運び出された。観客がざわつく中、最終滑走者エステファン・ランビエールがリンクに現れた。ランビエールが体を温めるために滑り出したとき、場内放送が流れた。
「白雪選手は失格となりました」
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Are you ready?/レッツ・ダンス(#45)
優のフリーが続く。フライングシットスピン。脚をまっすぐ前に伸ばして回る。コサックダンスの要領で足換えをして回り、体勢を変化させていく。立ち上がって滑り始めるが、転倒する。
『あれじゃ、エッジが深すぎる。脚にきてるんだ、脚を休ませろ』
優雅なサーキュラー・ステップ・シークエンスから、ジャックナイフ(ジャンピング・ビールマン)、足換えをしてI字スピン。短いステップを入れて、キャメルスピンからドーナツスピン、足換えをしてシットスピン。スパイラルをはさんで、キャメルスピンからレイバックスピン、天を仰ぐアップライトスピンへ。音楽が止まり、優はブレザーを脱いで腰に巻き、第一ボタンを外してネクタイを緩めた。
『あれじゃ、エッジが深すぎる。脚にきてるんだ、脚を休ませろ』
優雅なサーキュラー・ステップ・シークエンスから、ジャックナイフ(ジャンピング・ビールマン)、足換えをしてI字スピン。短いステップを入れて、キャメルスピンからドーナツスピン、足換えをしてシットスピン。スパイラルをはさんで、キャメルスピンからレイバックスピン、天を仰ぐアップライトスピンへ。音楽が止まり、優はブレザーを脱いで腰に巻き、第一ボタンを外してネクタイを緩めた。
勝負よりも観客の期待/レッツ・ダンス(#44)
「白雪選手は四回転アクセルとパラシュートと名づけた五回転がありますが、カナダのレイノルズン選手に勝てるチャンスはありますか?」
「パラシュートはやりません」
「どうしてですか?」
「加点がつかない。ジャッジにその難しさが認められていません」
「では、四回転アクセルだけで闘うのですか?」
「パラシュートは、五回転をアレンジしたものです」
「と言うことは、白鳥選手も五回転を跳ぶのですね」
「もちろんです」
「では、レイノルズン選手に勝てる可能性はありますね」
「分かりません。予定していたジャンプを優がどれだけ変更するかによります」
「さあ、白雪選手がジョニー・ウィアードに背を押されて出てきました」
「パラシュートはやりません」
「どうしてですか?」
「加点がつかない。ジャッジにその難しさが認められていません」
「では、四回転アクセルだけで闘うのですか?」
「パラシュートは、五回転をアレンジしたものです」
「と言うことは、白鳥選手も五回転を跳ぶのですね」
「もちろんです」
「では、レイノルズン選手に勝てる可能性はありますね」
「分かりません。予定していたジャンプを優がどれだけ変更するかによります」
「さあ、白雪選手がジョニー・ウィアードに背を押されて出てきました」
次の闘いに向けて/レッツ・ダンス(#43)
「これも決まった!」
世界選手権フリー。カナダの天才ジャンパー、ケヴィン・レイノルズンが二回の五回転ジャンプを決め、トリプルアクセル+四回転トゥループのコンビネーションも決めた。
『四回転アクセルは完成しなかったか。昨日の感じだとあと少しって感じだったけど、プログラムを大事にしたってとこだな』
大地を自由に遊ぶ風のようなステップシークエンスからキャメルスピンへ。脚を代え、キャメルスピンからドーナツスピンに。短いステップをはさんで、五回転トゥループ。
「三回目の五回転だ!」
『こりゃ参ったな。どうする、優』
短いステップをはさんで、トリプルアクセル。少し間を置いて、四回転フリップ+三回転トゥループ+三回転ループ。あまり間を置かずに単独の四回転ルッツ、四回転サルコウを跳んだ。情熱的なコレオシークエンス。キャメルスピンから形を変え、脚を代えてシットスピン。そしてアップライトスピンへ。少し脚がふらつく。
「疲れが出てますね。後、少しです」
少しステップを入れて、フライングシットスピン。脚を代えてキャメルスピン。祈るようなアップライトスピンで演技を終えた。割れんばかりの拍手がケヴィンを包む。にっこり笑って手を振り、観客席の歓声に応える。
世界選手権フリー。カナダの天才ジャンパー、ケヴィン・レイノルズンが二回の五回転ジャンプを決め、トリプルアクセル+四回転トゥループのコンビネーションも決めた。
『四回転アクセルは完成しなかったか。昨日の感じだとあと少しって感じだったけど、プログラムを大事にしたってとこだな』
大地を自由に遊ぶ風のようなステップシークエンスからキャメルスピンへ。脚を代え、キャメルスピンからドーナツスピンに。短いステップをはさんで、五回転トゥループ。
「三回目の五回転だ!」
『こりゃ参ったな。どうする、優』
短いステップをはさんで、トリプルアクセル。少し間を置いて、四回転フリップ+三回転トゥループ+三回転ループ。あまり間を置かずに単独の四回転ルッツ、四回転サルコウを跳んだ。情熱的なコレオシークエンス。キャメルスピンから形を変え、脚を代えてシットスピン。そしてアップライトスピンへ。少し脚がふらつく。
「疲れが出てますね。後、少しです」
少しステップを入れて、フライングシットスピン。脚を代えてキャメルスピン。祈るようなアップライトスピンで演技を終えた。割れんばかりの拍手がケヴィンを包む。にっこり笑って手を振り、観客席の歓声に応える。
カナダの天才ジャンパー/レッツ・ダンス(#42)
「世界選手権男子フリー最終グループ。四人の演技をお届けします。ジャンパーが三人続きます。最初に演技するのは、アメリカのルーク・ウォーター選手です。凄く気合の入った顔をしてますね」
「ショートの成績が不服なんでしょう」
「ジャンパーとしての進化するポテンシャルに期待しましょう。ルーク・ウォーター、曲は『オペラ座の怪人』」
黒に大きな白いマスクをあしらった衣装のウォーターが滑り出した。五回転サルコウからトリプルアクセル。
「五回転のコンビネーションが決まったー!」
「ジャンプが続きます」
単独の五回転サルコウ。
「二回目の五回転も決まった!」
フライングキャメルスピンから脚を代えてシットスピン、そしてアップライトスピンへ。そして、激しいステップ。キャメルスピンからシットスピン、脚を代えてシットスピンへ。
「今のところミスはありません」
トリプルアクセルからトリプルトゥループ。
「四回転アクセルは入れないようです」
四回転ルッツから四回転サルコウ。十分に間を開けてトリプルアクセル。フライングシットスピン、脚を代える。四回転フリップ。激しいステップを中心としたコレオシークエンス。最後は四回転ループを跳んで、ジャッジ席を睨みつける。観客席からは惜しみない拍手が送られる。
「クリーンでした。高得点が期待できます」
「ショートの成績が不服なんでしょう」
「ジャンパーとしての進化するポテンシャルに期待しましょう。ルーク・ウォーター、曲は『オペラ座の怪人』」
黒に大きな白いマスクをあしらった衣装のウォーターが滑り出した。五回転サルコウからトリプルアクセル。
「五回転のコンビネーションが決まったー!」
「ジャンプが続きます」
単独の五回転サルコウ。
「二回目の五回転も決まった!」
フライングキャメルスピンから脚を代えてシットスピン、そしてアップライトスピンへ。そして、激しいステップ。キャメルスピンからシットスピン、脚を代えてシットスピンへ。
「今のところミスはありません」
トリプルアクセルからトリプルトゥループ。
「四回転アクセルは入れないようです」
四回転ルッツから四回転サルコウ。十分に間を開けてトリプルアクセル。フライングシットスピン、脚を代える。四回転フリップ。激しいステップを中心としたコレオシークエンス。最後は四回転ループを跳んで、ジャッジ席を睨みつける。観客席からは惜しみない拍手が送られる。
「クリーンでした。高得点が期待できます」